リーガルが赤字転落——2026年3月期決算の全容と革靴市場縮小の背景

老舗革靴ブランド「リーガル(REGAL)」を展開するリーガルコーポレーションが、2026年3月期の通期連結決算で営業赤字に転落したことが明らかになりました。革靴ファンのあいだでも「あのリーガルが赤字?」と驚きの声が広がっています。本記事では、決算の概要と背景にある革靴市場の変化、そしてリーガルという靴ブランドの魅力を改めて整理します。

「長く使える本格革靴を選びたい」「日本製にこだわったコスパの高い一足を探している」という方にも、リーガルの現状と今後を理解するうえで参考になる内容です。ぜひ最後までご覧ください。

目次


リーガルが営業赤字に転落|2026年3月期決算まとめ

リーガルコーポレーションは2026年5月14日、2026年3月期の通期連結決算を発表しました。その内容は革靴ファンにとって衝撃的なものでした。

項目2026年3月期前年比・前年実績
売上高(連結)228億4,100万円前年比 −3.0%
営業損益(連結)▲3億8,500万円(赤字)前年は3億9,700万円の黒字
当期純利益2億4,400万円前年比 −65.1%
靴小売事業 売上144億1,200万円前年比 −1.1%
靴小売事業 営業損益▲3億4,000万円(赤字)前年は1億4,100万円の黒字
靴卸売事業 売上84億1,600万円前年比 −6.2%
靴卸売事業 営業損益▲5,400万円(赤字)前年は2億5,500万円の黒字

売上高は前年比3.0%減の228億円台に留まり、営業損益は3億8,500万円の赤字と、前期(3億9,700万円の黒字)から大幅に悪化しました。小売・卸売の両事業がともに赤字転落という厳しい結果です。

📰 出典:リーガルの通期決算は営業赤字に転落(Yahoo!ニュース/セブツー)


赤字の主な原因

今回の営業赤字には、大きく2つの要因が絡み合っています。

① 事業構造改善費用の計上

同社は希望退職募集や、連結子会社「チヨダシューズ」の操業停止に伴う特別退職加算金など、事業構造改善費用として6億3,700万円を特別損失として計上しました。この構造改革コストが利益を大きく圧迫しています。

一方で、政策保有株式の売却によって12億4,800万円の特別利益を計上しており、最終的な当期純利益は2億4,400万円のプラスを確保しています。ただし、これはあくまで一時的な株式売却益によるものであり、本業(靴の販売)の収益力は大幅に落ち込んでいます。

② スニーカー・カジュアル化による需要減

近年の国内靴市場では、スニーカーブームの定着やビジネスカジュアルの浸透により、革靴を中心とするビジネスシューズ市場が継続的に縮小しています。コロナ禍以降のテレワーク普及が拍車をかけ、スーツ・革靴を必要とするシーンそのものが減少しています。


拠点売却と構造改革の動き

リーガルは決算発表と同日、千葉県浦安市の新浦安本社事業所と、大阪市の大阪事業所の土地・建物を売却すると発表しました。

  • 新浦安本社事業所の譲渡益:約8億7,800万円
  • 大阪事業所の譲渡益:約2億6,100万円
  • 合計譲渡益:約11億3,900万円(見込み)

売却先はそれぞれ異なる不動産デベロッパーとなっています。また、同社は決算期の変更も発表。2027年2月期は2026年4月1日から2027年2月28日までの11カ月間の変則決算となります。

拠点整理や人員削減・希望退職という一連の動きは、長年の事業構造を見直し、収益体質の再構築を急いでいることの表れといえます。決算発表翌日の株価は前日比2円高の2,133円で取引を終えています。


縮小する革靴市場の背景

リーガルが直面している課題は、同社固有の問題だけではありません。紳士靴メーカー各社が同様の逆風にさらされています。

  • スニーカーブーム:ナイキ・アディダスなどのスポーツブランドが日常〜ビジネスシーンまで浸透
  • 働き方の変化:テレワーク・フレックスの普及でスーツ着用機会が激減
  • ビジネスカジュアル化:革靴を必要としないドレスコードの職場が増加
  • 若年層の革靴離れ:就活・冠婚葬祭以外での革靴着用機会が減少

こうした構造的な市場縮小のなかで、リーガルはブランド再編と収益構造改革を迫られています。老舗シューズブランドがいかに次の一手を打つか、業界全体が注目しています。


それでもリーガルが選ばれる理由

厳しい経営環境ではありますが、リーガルという革靴ブランドの本質的な価値は変わっていません。長年にわたって多くの革靴ファンから支持されてきた理由があります。

日本人の足型に合わせた設計

リーガルは日本人の足の形に合わせたラストを採用しており、幅広・甲高の足でも比較的フィットしやすい設計が特徴です。外国製ブランドと比べて足に馴染みやすい点が、多くの愛用者から評価されています。

本格製法×手の届く価格帯

グッドイヤーウェルト製法を採用したモデルをはじめ、修理しながら長く使える作りの靴が豊富にラインナップされています。上位モデルの「マスターリーガル」は、フランスの名門タンナー・デュプイ社のカーフを使用し、グッドイヤーウェルト製法+レザーソールという本格仕様でありながら、インポートブランドと比べて価格が抑えられています。

メンテナンス・修理サービスの充実

リーガル直営店では靴磨きや修理サービスを提供しており、購入後のアフターケアが充実しています。上位モデルでは「2年10回の磨きサービス付き」という特典があるラインも存在します。


リーガル革靴の経年変化・エイジング

革靴の醍醐味のひとつが経年変化(エイジング)です。リーガルの革靴は長期使用でどのような変化を見せるのか、実際に使用されている方の記録を参考にご紹介します。

ベガノカーフの5年エイジング(01DRCD)

リーガル01DRCD 5年経年変化
▲ リーガル 01DRCD(ベガノカーフ)5年使用後の状態。genuine styleより引用
リーガル01DRCD 購入から2年経過時
▲ 購入から2年が経過した01DR。まだ新品に近い風格を保っている。genuine styleより引用

アノネイ社製ベガノカーフを使用した01DRCDは、2年経過時点ではまだ履きシワも浅く新品に近い風格を保っています。5年経過後は革が柔らかくなり、シューツリーを挿入しても履きシワが残るほど足に馴染んでいます。黒さに深みが増し、独特の艶感が育っています。

ガラスレザー×3ヶ月エイジング

リーガル ガラスレザー 3ヶ月経年変化
▲ リーガルのガラスレザー革靴。3ヶ月経過後の状態。ぺろかめブログより引用

ガラスレザー仕様のモデルは、スムースレザーとは異なる独特のシワの入り方が特徴。ただしメンテナンス面では軽くブラッシングするだけで艶が出るため、日常的なケアが簡単というメリットがあります。

定番ローファーの半年エイジング

リーガル ローファー 半年経年変化
▲ リーガルのローファー。神戸の直営店で購入後、約半年使用した状態。note(JIN)より引用
リーガル ローファー モカ割れ 近接
▲ 半年使用後の近接写真。モカ割れや塗料の剥がれが見られ、使用感が出てきた。note(JIN)より引用

ガラスレザー素材のローファーは半年経過時点ではまだ全体的に綺麗ですが、近くで見るとモカ割れや塗料の剥がれといった使用感が現れ始めます。ソール周りは依然として頑丈で、踵の減りも最小限です。「磨きによる艶感の繊細な変化は望めないが、それを上回るカッコよさがある」という声も多い人気モデルです。


リーガルのおすすめ定番モデル

リーガルのラインナップの中から、特に人気の高い定番モデルをご紹介します。

リーガル 2504 ストレートチップ(定番エントリーモデル)

リーガルの中でも最も売れている定番ストレートチップ。ガラスレザーを使用しており、手入れが簡単で雨にも強く、ビジネスシーンを中心に幅広いシーンで活躍します。価格帯は3万円前後で、本格革靴の入門として最適な一足です。

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リーガル 01DR ストレートチップ(ベガノカーフ上位モデル)

フランス・アノネイ社製の最高級カーフ「ベガノカーフ」を使用した上位モデル。グッドイヤーウェルト製法+レザーソール仕様で、本格的な経年変化を楽しめます。冠婚葬祭からビジネス正装まで対応できる、一生もの候補の一足です。定価は4万円台。

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リーガル ローファー(コインローファー 2177等)

スーツにもカジュアルにも合わせやすい万能ローファー。ガラスレザー仕様で手入れしやすく、スーツ・ジャケット・デニムなど幅広いスタイルに対応します。「何にでも合う靴」として長年愛用している方が多いモデルです。

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大切な一足を長持ちさせるケア方法

リーガルの革靴を長く美しく保つためには、日常的なメンテナンスが欠かせません。モデルによって革の種類が異なりますが、基本的なケアの流れは共通しています。

【基本のケアサイクル】
①ブラッシング(馬毛ブラシで表面の汚れ・ほこりを落とす)
②クリーナー(古いクリームや汚れを落とす)
③保革クリームを薄く塗布(ベガノカーフなどスムースレザーの場合)
④豚毛ブラシで磨いてクリームを馴染ませる
⑤乾拭きまたはハイシャイン仕上げ
⑥シューツリーを入れて保管

ガラスレザーのモデルは、革の表面にコーティングが施されているため保革クリームの浸透が限定的です。馬毛ブラシでのブラッシングと乾拭きだけでも十分な艶が出るため、ケアの手間が少ないのが特徴です。


よくある質問(FAQ)

Q1. リーガルが赤字になったのはなぜですか?

主な原因は2つです。①スニーカーブームやテレワーク普及による革靴需要の構造的な減少、②希望退職募集や子会社操業停止に伴う事業構造改善費用(約6億3,700万円)の計上です。本業の収益性の悪化に加え、一時的な構造改革コストが重なり、3億8,500万円の営業赤字となりました。

Q2. リーガルは今後どうなりますか?倒産の心配はありますか?

現時点で倒産リスクが高いとは言えません。当期純利益はプラスを確保しており、拠点売却で約11億円の譲渡益も見込まれています。ただし、靴小売・卸売の両事業が赤字となっており、本業の収益力回復が今後の課題です。構造改革を進めながらブランド価値の維持を図っている段階といえます。

Q3. リーガルの革靴はどんな人におすすめですか?

本格革靴に初めて挑戦したい方、日本人の足型に合った靴を探している方、コスパよく長く使える靴が欲しい方におすすめです。特に2504などのエントリーモデルは3万円前後から本格的な革靴体験ができ、修理しながら長く使えるグッドイヤーウェルト製法のモデルも豊富に揃っています。

Q4. ガラスレザーとスムースレザーはどちらがおすすめですか?

用途によります。ガラスレザーは雨や傷に強くメンテナンスが簡単なため、毎日ヘビーに使いたい方に向いています。スムースレザー(ベガノカーフ等)は経年変化・エイジングを楽しみながら育てたい方、フォーマルな場面で最高の艶感を求める方に向いています。

Q5. リーガルのアフターケア・修理サービスはありますか?

はい、リーガルの直営店では靴磨き・修理サービスを提供しています。「リーガルリペア」というサービスを通じてオリジナルのトップリフト交換なども対応しており、長く使い続けるためのサポート体制が整っています。上位モデルには購入後2年間の磨きサービスが付属するラインもあります。


まとめ

リーガルコーポレーションの2026年3月期決算は、小売・卸売の両事業が赤字となる厳しい結果となりました。スニーカーブームや働き方の変化による構造的な需要減少に加え、子会社解散・希望退職などの構造改革コストが重なったことが主な要因です。

ただし、ブランドとしてのリーガルの価値は変わっていません。日本人の足型に合わせた設計、本格製法×コスパの高さ、充実したアフターサービスは今も健在です。むしろ「手入れしながら長く使える革靴」の魅力を再発見する機会として、リーガルの革靴を見直してみてはいかがでしょうか。

革靴を長く愛用するためには、日々のメンテナンスが大切です。お手入れ用品の選び方や使い方が気になる方は、こちらも参考にしてください。